大井川鐵道・広報担当の山本豊福さんにお電話でお話を伺いました。
蒸気機関車が日常的に走り、近鉄の特急車両や京阪のテレビカー、南海のズームカーなど往年の名車がほぼ当時の姿のままで走り、日本でただ一箇所しかないアプト式鉄道があり、私鉄日本一の高さの橋梁やダム湖に浮かぶ駅があり…
と、もう、基本情報をご紹介するだけでもコーナー時間が足りない!というほどに魅力にあふれた鉄道です。
今回は涙をのんでそのあたりの詳細は端折りまして、この夏大注目のイベントをメインにご案内いただきました。なんと、蒸気機関車の「きかんしゃトーマス」が大井川鐵道を走る!!
これのどこがスゴイかというと「トーマスのラッピングトレイン」はこれまでにもあり、もちろんそれらも素敵なのですが、今回は「トーマス顔の蒸気機関車」が走る!ということ。
いわば「リアルきかんしゃトーマスが走る」というわけなんですね。
こうした「リアルきかんしゃトーマスが」を走らせるイベントは、本家イギリスでは”Day out with Thomas”という名称で行われて人気を博していますが、日本では、いやそれどころかアジアでも初の試みなんです。
運転はふだんのSLと同じ「新金谷」~「千頭」間。7月12日から10月13日までの期間中、のべ50日間の走行が予定されています。
新金谷発10:38~千頭着11:51。そして千頭発14:10~新金谷着15:27の1往復。
料金はお1人さま大人片道2,520円/小学生片道1,260円。
もちろん大人気で完売となりましたが、列車によってはキャンセルが発生する可能性があります。
最新情報は公式サイト「SL空席情報」をチェックしてください。じっさい、オンエア時には7月と8月に各1本、キャンセルにより「残席わずか」表示になっている列車がありました。
(が、夕刻にはもう満席に…。情報は随時更新されますから早い者勝ちです!)
また、乗車するだけが鉄道の楽しみではありません。夏休み期間の7/12~9/2には千頭駅と新金谷駅で「きかんしゃトーマスフェア」が開催。
ジオラマやグッズなどのきかんしゃトーマスコーナーはむろんのこと、たとえば千頭駅では11:51に到着したきかんしゃトーマスが転車台で向きを変えるシーンや、この3月から展示されているトーマスキャラ「ヒロ」と並ぶシーンを見ることができます(もちろん写真撮影も!)。
そして14:10に新金谷に向けて出発するトーマスを見送ります。
また新金谷駅では、ふだん入ることができない車両整備工場を見学することができます!
まだまだあります。浜松駅と静岡駅を基点に、貸切バスで県内のJR主要駅を結びつつ、トーマスフェア開催の千頭駅へ直行。イベントをお楽しみいただいた後、14:10発の「きかんしゃトーマス号」に乗車し、新金谷で下車後はまた貸切バスで乗車地まで戻るという特選ツアー「浜松発・静岡発 きかんしゃトーマス号in大井川鐵道」も。
バス代、トーマス号乗車、お弁当代、きかんしゃトーマスフェア入場料を含んで、中学生以上8,000円、3歳~小学生6,500円、乳幼児500円 。
貸切バスだからお子様が疲れて眠ってしまっても安心ですね。
こちらのツアーはまだ余裕があるとのこと、おすすめです!
ということで、ほんとうに楽しみなイベントです。
そしてむろんのこと、ふだんの大井川鐵道も実に魅力的。冒頭にご紹介したように、昭和の名車たちが当時の姿で走っている大井川鐵道、一部を除いて車両の窓が開きます。いまどき、窓のあく鉄道車両はなかなかありませんよ。
田園風景や山あいの渓谷を走りながら窓を開ければ、まるで景色に手が届きそうな一体感。
そして、例えばSLの速度はおよそ時速40Km。ゆったり、ゆっくり流れる時間は、現代においては貴重で贅沢なひととき。ぜひ足をお運びください!