ノロウイルスにご用心!予防には手洗い、加熱、ラクトフェリン

いよいよ冬本番、気温が下がり空気が乾燥するこの季節は、先日お伝えした「かくれ脱水」だけでなく、さまざまな感染症のリスクが高くなります。
気をつけたいもののひとつが「ノロウイルス」。

ノロウイルスの特徴は、潜伏期間が平均して1〜2日と短く、発症すると吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱(あまり高熱になることはありません)などの症状を引き起こします。症状の続く期間は数時間から数日、平均して1〜2日と短期間ですが、この期間中、脱水症状に十分注意が必要で、できる限り水分の補給をすることが大切です。

感染に年齢は関係ありませんが、とくにお子さんや高齢のかたが感染しやすいので気をつけたいところです。

気になる感染経路は、大きく分けて
◎糞便に触れた手や嘔吐物の飛翔、排泄物で汚れた衣類など、人から人への感染
(感染者の嘔吐物や便にはノロウイルスが大量に含まれています)
◎カキなど二枚貝の内蔵を含んだ生食による感染

のふたつです。

では、どのようにして予防すればいいでしょうか。

もっとも重要な予防方法は手洗いです。食事の前とトイレのあとは流水・せっけん(液体せっけんが推奨されます)で30秒以上、手首から指先まで洗いましょう。

なお、今年の10月に森永乳業がおこなったノロウイルスに関するアンケート調査によると、「ノロウイルスの予防として有効と思うことは?」の問に対して54%の人が、効果の薄い「アルコール消毒」を上げているそうです。「ノロウイルスにアルコールは効かない」こと、覚えておくとよさそうです。

(複数回答なので、過半数の人が間違っている、というわけではありませんし、あくまでノロウイルスに対しては効果が薄いだけで、アルコール消毒に意味が無いわけでは決してありませんのでご注意下さい)

手洗いは「体の外で感染を防ぐ方法」と言えますが、感染経路が大きくふたつあったように、もうひとつ「体の中で感染を防ぐ方法」があります。

そのために大切なのが食材の充分な加熱です。貝類を、その内臓を含んだままで調理する際には十分に加熱して調理し、また、貝類を調理する際に使用したまな板や包丁はすぐに熱湯消毒しましょう(調理の前に手洗いすることも忘れずに!)。

そして、体の中からノロウイルスの感染を防ぐ方法として、いま注目されているのが「ラクトフェリン」という成分です。
ラクトフェリンには、ノロウイルスの侵入を防ぐだけでなく、発症しても症状を緩和する可能性があるというのです。

ラクトフェリンには、腸の表面にぴたっと張り付いで細胞をウイルスからガードするはたらきと、ラクトフェリンが胃の中で変化してできる「ラクトフェリシン」という物質が直接ノロウイルスにくっつき、腸の表面にある細胞に入り込むのをガードする働きがあります。 

このようなラクトフェリンの働きにより、ノロウイルスが腸管細胞に付着することを防ぐ可能性があると考えられているのです。

また、ラクトフェリンの優れた働きは、強力な抗菌活性や抗酸化作用など、現在わかっているものだけでも数多くあり、非常に多岐にわたっています。健康を守り、快調な毎日に役立つだけではなく、美容を心がける方や、キレイにダイエットしたい方もサポートしてくれます。

体の調子を崩しやすい季節、手洗い、水分補給、加熱調理などの基本的対策に加えて、ラクトフェリンなど健康への心強い味方をぜひ活用して乗り切っていきたいですね!

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