おうし座の探し方と神話〜燃える目アルデバランと牛に変えられたイーオーの神話

今回は、角をふりかざしてオリオンに挑みかかる猛牛、おうし座についてのお話です。

おうし座は星占いで使う星座ですね。
星占いで使う12の星座のなかには、形をたどりにくいものがけっこうあるんですけれども、おうし座はとても見つけやすくて、冬の夜空を代表する星座のひとつと言ってもいいほどなんです。

おうし座は、冬の星座のトップバッターとして、きらびやかな冬の星座たちを先導するようにしてのぼってきます。
今の時期であれば、夕方暗くなってきたころ、すでに東の空に見えていて、南の空高いところまでのぼってくるのが9時ごろになります。
では、12月下旬の夜9時ごろの夜空を想定しておうし座をさがしていきましょう。

おうし座でもっとも目立つ星「アルデバラン」をまず探していきます。
先週、「すばる」の探し方をお聴きいただいたかたはもうおわかりと思いますが、オリオン座から探していくんでしたね。

目印に使うのは、オリオン座の中心にある、「三つ星」。
オリオンの四角形のまんなかにある、ならんだ三つの星です。
この「三つ星」を、その傾きのまま右のほうに視線を移していくと、赤く輝く明るい星があります。
これが「アルデバラン」です。

アルデバラン

ほんとに赤いですし、かなり明るい星ですからすぐわかりますよ。
そして、この付近をよく見てみると、アルデバランを含んで小さなV字型に並ぶ星々があるんです。
これを「ヒアデス星団」といいます。
星座の姿としては、ここがおうしの顔の部分になります。
アルデバランは、英語では、ブルズ・アイ(Bull’s Eye)「牡牛の目」ともいいまして、さしずめ真っ赤に血走った目、というところでしょうか。

つぎに、オリオンの三つ星から見てきた視線をさらにそのまま伸ばしていくと、こまかい星がぎゅっと集まっている部分があります。
これが先週お話した「すばる・プレアデス星団」です。
すばるが、おうしの肩の部分にあたります。

「オリオンの三ツ星」〜「ヒアデス星団(アルデバラン)」〜「すばる」の順に見ていくのがおすすめです。
きっちり一直線上に並んでるわけではありませんが、どれも目立つ天体ですから、その順番に視線を動かしていけば簡単に見つかりますよ。

先週、星団とは文字どおり、実際に星々が狭い範囲に集まっているんですとお話ししました。
プレアデス星団ももちろんもそうですし、V字型の「ヒアデス星団」もそうなんです。

ただし、じつはアルデバランはたまたま同じ方向に見える位置にあってV字型の一部になっている星なんです。
なので、ヒアデス星団には含まれないんです、ちょっとややこしいですが…。

ともあれ、おうし座には、肉眼で見ることができる大型の星団が二つもあるんですね。

目にあたる「アルデバラン」、顔にあたる「ヒアデス星団」、そして肩にあたる「プレアデス星団」といった目立つ天体。
これらを手がかりにして、周りの星々をむすんでいくと、長い2本の角をふりかざして、すぐ隣で棍棒を振り上げているオリオンに挑みかかるような、勢いのあるおうし座の姿が浮かび上がってきます。

Taurus-01
←おうし座の探し方
(gifアニメーション)クリックで拡大します。

おうし座にある二つの星団、V字型の「ヒアデス星団」とすばるの「プレヤデス星団」。
どちらもギリシャ神話ではそれぞれが7人の姉妹とされていて、「ヒアデス星団」の7人姉妹とプレヤデス星団の7人姉妹はともに、天を支える巨人アトラスが父親で、母親がちがう、すなわち異母姉妹ということになっています。

「ヒアデス星団」の7人姉妹は、お兄さんが猪に襲われて死んでしまったのを悲しんで、泣いているところをゼウスによって天に上げられたと言われています。

ちなみに、ギリシャ地方では日の出前にこのヒアデス星団が上ってくる頃になると雨季に入ります。
このため「雨降りヒアデス」とも呼ばれていて、その雨は姉妹たちの流す涙なのだと考えられているんだそうです。

これまでも時々、双眼鏡で星空をみてみませんか、ということをお話してきましたけれど、この、「ヒアデス星団」や「プレヤデス星団」もそうで、こうした大型の星団は、双眼鏡で見るのがおすすめなんです(望遠鏡では拡大されすぎてしまうので、むしろ向かないんです)。

双眼鏡で見ると、肉眼では見えていない小さな星が見えてきて、ほんとに宝石箱のようにきれいなんですよ
すばるの場合は、先週お話したようにちょっとにじんだような感じがきれいですし、「ヒアデス星団」の場合は、「赤いアルデバラン」とほかの星たちとの色の対比もまたいいんです。

高性能な双眼鏡じゃなくてもいいんです。
ぜひいちどお試しください。
あ、ただし、この季節、夜の屋外は想像以上に寒いですからね、くれぐれも防寒はしっかり、です!

では、いつものように、おうし座にまつわる物語をご紹介していきます。

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