「穀雨」2021年〜大地うるおう季節

【このお話のポイント】

本格的な春が来たと思ったばかりのような気もしますが、季節はどんどん進んでいます。
4月も半ばを過ぎて、街ゆく人々のよそおいも軽やかなイメージになってきていますね。

二十四節気では、昨日までが、万物がすがすがしく明るく美しいころという意味の「清明」でした。
2021年の今日から、4月20日から5月4日までが「穀雨」です。

「穀物の雨」と書いて「穀雨」。
読んで字のごとし、植物の芽生えや成長をうながす雨が降るころ、という意味です。

イメージが思い浮かぶ、いい言葉ですよねえ。
田畑の用意も整って、天からは春の雨。
それを受けて大地は潤い、植物が育っていく。
字面もとっても素敵です。

といって、梅雨時のような雨の季節というわけではありません。
ただ、高気圧と低気圧が交互にやってくる春の気候が続いています。
ですから、三日か四日晴れたらまた曇りか雨、これをくりかえしていきます。
つまり陽射しとお水を交互に、ってことですね。

くわえて、この時期になると、南から水蒸気を多く含んだ空気が流れ込んでくるようになります。
そのため、低気圧が通過するときにまとまった雨が降る傾向があるんです。
これが田畑を潤して農作物の新芽を盛んに成長させてくれるんですね。

そうして、穀雨が終わる頃には八十八夜がやってきます。
今年2021年の八十八夜は5月1日です。
そしてそのすぐあと、5月5日から始まる次の二十四節気は「立夏」です。

夏ですよ夏!
夏はもうすぐそこまで来ているんですね。
このころを過ぎると次第に天候は安定していき、日差しもいっそう強くなって、植物や農作物はさらに成長していきます。

雨ってちょっと気が滅入ることもありますよね。
「あいにくの雨」なんて言い回しもあったりします。
でも、今ごろの雨は、収穫の秋に向けた恵みの雨。
そんなふうに思いながら周囲を眺めてみれば、なんだか植物たちも喜んでいるような、そんな気にもなったりします。

気候の変化が大きくて、体感も変わりやすい時期。
体調にはしっかり気を配りつつ、この季節を楽しみたいですね。

  • テーマ:二十四節気・穀雨
  • 「植物の芽生えや成長をうながす雨が降るころ」という意味
  • 梅雨時のような雨の季節ではないが、晴れと雨を繰り返す時期(=陽射しとお水を交互に与える)
  • あいにくの雨も「恵みの雨」と思ってれば…(=発想の転換)
タイトルとURLをコピーしました