お年寄りが食べやすくておいしい「ケアごはん」のアイデアを競う、静岡県介護保険課が行っているコンクールの入選作品が決まり、静岡県公式ホームページ内で公開されています。世界文化遺産の富士山をかたどったメニューなど、見た目にも楽しいお料理がそろっています。
このケアごはんアイデアコンクールは、介護に関心を持ってもらい、かつ、理解してもらうことを目的に、昨年から始まったもので、今年は静岡県内外から151点の応募がありました。
一次選考を通過した14組が最終選考で実際に調理を行い、嚥下研究科など3人の審査員が入選作を選びました。
一般の部、中高生の部、親子の部の三部門があり、それぞれ最終優秀作品1点、優秀作品2点が選ばれています。
最終優秀作品は、一般の部が、春風会伊豆中央センター・高橋のり子さんの「富士山の押し寿司」。酢飯を富士山の形にして、桜エビや伊豆特産の弘法芋で飾りつけをしています。
中高生の部は、伊豆総合高三年の武田沙織さんの「ふわふわがんもどきのあん仕立て」。木綿豆腐やアジのひらき、しいたけなどを用い、野菜や魚を摂取しやすく工夫されています。
親子の部は、静岡市の志田優子さんと静岡市中田小1年の久美さんの「かぼちゃのつめもの・桜えび入りあんかけ」。かぼちゃを皮ごと柔らかく調理し、桜エビのあんなどで香り高く仕上げています。
いずれも、食材を煮込んだり蒸したりして柔らかくしたり、とろみをつけたりしてて、咀嚼しやすく、喉に詰まりにくく工夫されています。
また、地元産の食材を採用することで、親しみやすく、かつ、地産地消も兼ねるという意図も組み込まれています。
最終優秀作品以外にも、美味しそうで食べやすそうなレシピがいっぱいです。
たとえば「絹かつぎとしゃけと白はんぺんのハンバーグ」。いかにもふわふわで柔らかそうですね。
それから「栄養たっぷり和風ドリア」うーんこれも美味しそう♪。
スイーツもありますよ〜「引佐牛乳プリンon じゃがさつまいモンブランパフェ」。
どのメニューも、出来上がりの写真とともに、材料から作り方まで、きちんとレシピが掲載されています。ぜひご覧ください。
それにしても、県内外から151点もあったという応募数、一次選考も大変だったであろうことと思いますが、同時に、関心の高さを感じます。
こうした、お年を召した方に喜んで召し上がっていただけるよう、咀嚼しやすく、飲み込みやすく工夫して調理するメニュー、以前からの用語で言うなら『介護食』と呼ぶのが正しいのかもしれません(ちょっと自信ありませんが…)。
介護食という言葉がよくないわけでは決してありません、でも、この「ケアごはん」という言葉、やさしくていいですよね。
この言い方がこの先もっともっと一般的になって定着していくのではないか、いや、広がっていくといいな。
そんなふうに感じさせてくれる話題でもありました。