ペルセウス座流星群〜今年のピークとおすすめの観察方法(夜空のどこを見ればいい?)

さて、ペルセウス座流星群は「ペルセウス座」という星座の方向に放射点があるんですが、ペルセウス座というのは、秋の星座です。
じゃあ今は見えないかというと、決してそういうわけではありません。

このコーナー、普段は「季節の星座」のお話をしてるわけですが、この「季節の星座」というのは、その季節、いちばん見やすい時間帯、これはおおむね夜の8時から9時ごろをさしますが、この時間帯に見やすい位置にくる星座、という意味なんです。

ですから、このところお話ししている夏の星座は「今の時期の8時から9時ごろに見やすい星座」ということです。

ではペルセウス座はどうなっているかというと、今の時期、おおむね9時半から10時ごろに東の地平線から顔を出して、明け方、高い位置まで上ってきます。
これが秋も深まるころになりますと、もっと早い時刻にのぼってきて、見やすい時間帯に見やすい位置にくる、だから秋の星座とされるわけです。

では、当日、どんな時間帯にどんなふうに流れ星が現れるか。国立天文台のペルセウス座流星群解説ページによると、おおよそ次のように予想されています。

①暗くなってから夜9時ごろまで=ペルセウス座はまだ昇ってきていません。つまり放射点がまだ地平線より低い位置にあるため、あまりたくさんの流れ星は出現しません。
②夜9時過ぎから真夜中にかけて=放射点のあるペルセウス座が徐々に高度が上がってきて、流星が出現し始めます。
③真夜中から明け方まで=ペルセウス座の高度は高くなり続けていき、明け方に最も高くなります。放射点の高度が高くなるにつれて観察できる流星の数も多くなっていきます。そして、空が明るくなり始める前に最も多くの流星が出現します。

つぎに、夜空のどこを見ればいいか、なんですが、じつはどこを見てもいいといえばいいんです。流星は放射点の近くだけで見えるわけではありません。放射点を中心にして、四方八方に流れます。

もう少し詳しく言いますと、仮に、放射点が東の空、斜め45度くらいの位置にあるとします。ここから四方八方に、これはつまり上下左右あらゆる方向に、と言い換えてもいいかもしれませんね。

では、真上に向かって流れたとしましょう。すると、その流星は、空のてっぺんを通って、反対側の西の地平線に向かって流れるということになります。

ということは、放射点に背中を向けていたとしても、頭上を経由して、あるいは右斜め上から、左斜め上から、流れていく流星を見ることができるということになります。

このように、どの方向を見ていても、平均すれば、放射点の方向を見たときと同じ数の流星を見ることができるんです。むしろ、放射点から離れた空のほうが、長く尾を引いて流れていくような流星を見る確立が高いとも言えるんですね。

ですから、放射点の方向にはあまりこだわらず、むしろ、空の広い範囲が見渡せる場所で見ることのほうがポイントになります。
空をより広く見渡しているほうが、より多くの流星が見える可能性が高くなります。

ですから、まず第一に、まわりに木立や建物ができるだけ少ないところ、これが理想です。

また、人工の明かりが多いと、その明るさに邪魔をされて暗めの流星が見づらくなくなってしまいます。ですから、まわりの明るい光がなるべく少ない場所、それが難しければ、なるべく「まわりの光が直接目に入らないようにする」これもポイントです。

これは同時に、今年おおきく影響があると考えられる「月明かり」への対策にも通じます。月の光が流星を観察する邪魔にならないよう、月がなるべく視界に入らない方向を向いて空を見る。あるいは、手かなにかで覆いい隠す、なんてのもいいですよ。

これは流星群にかぎらず、夜空を眺めるときおすすめの方法です。たとえば、すぐ近くに街灯などがあっても、覆い隠すことで影響を減らすことができます。

それから、最も多くの流星が出現するのは空が明るくなり始める前といいましたが、今年はお天気も心配されますから、その時間に空が晴れているとは限りません。
また、流星群が予想外の活動をする可能性もあります。

ですから、あまり極大にはとらわれずに、なるべく長い時間観察を続ける、というのが理想的ではあります。長く観察すれば、それだけ流星を見る機会が増えることになりますからね。

と言って、一晩中外にいて空を見ている、という訳にはいかないと思います。
それでも、もしもある程度時間をかけてご覧になれるようでしたら、レジャーシートやレジャーチェアを使ったりして楽な姿勢で見るのがいちばんです。

流星は、なんの前触れもなく流れます、どこに流れるか分かりませんし、いつ流れるのかもわかりません。ですから、空を広く、気長に、ゆったりながめる、これがベストなんです。

ペルセウス座流星群、ピークは来週火曜日から水曜日にかけて。今年は条件が悪いですが、なおさら、流れ星を見ることができたら貴重ですよ。

さあ、あなたはなにをお願いしますか?

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