活動休止中の歌手、ちあきなおみさんのベスト盤が、コロムビアとテイチクの初の共同企画で23日に2タイトル同時発売されます。
ちょっとびっくりするのはその題名。いずれも50文字以上という異例の長さで、ひょっとしたら邦楽史上最も長いタイトルかも知れません。
コロムビア盤のタイトルは『ちあきなおみの喝采 おぼえてますか、1972年の大晦日に見せた“伝説の歌唱シーン”…。今こそ、ソロヴォーカルの神髄を!』というもので、計58文字。
コロムビアにはデビューから10年在籍していたちあきさん。この時代のヒットナンバーから「喝采」や「さだめ川」など19曲が収録されています。1977年の紅白歌合戦で、あまりの鬼気迫る歌唱ぶりに、司会者が「気持ち悪い歌ですね」と言ったというエピソードで知られる「夜へ急ぐ人」も注目です。
いっぽうのテイチク盤、タイトルは『ほのぼのと、切なさと、懐かしさと、ちあきなおみの“黄昏のビギン”はあなたの恋する勇気をサポートします。』で51文字。
タイトルに含まれる「黄昏のビギン」や11年ぶりの紅白出場を果たしたヒット曲「紅とんぼ」など18曲が収録されています。
この長い長いタイトルについて、監修の音楽プロデューサー/東元晃さんは「彼女の広大な世界観を伝えようと思ったらこうなった」と語っているそうです。
昨年の紅白歌合戦での美輪明宏さん「ヨイトマケの唄」に、幅広い年齢の視聴者が感嘆したの記憶に新しいところ。
東元さんは「人間の歌唱の素晴らしさにみんなまた気付きはじめた。その神髄といえる歌声が響くべき時が来た」とも話しているそうです。
ちあきなおみさんベストアルバム、2タイトルの同時発売、そして、NHKで11月16日に予定されている「SONGS」ちあきなおみ特集、どちらも楽しみです!
オンエアでは、やはりちあきなおみさんと言ったらこのナンバーですね、1972年のレコード大賞受賞曲。
ちなみにこの年、上半期のヒットナンバー、歌謡大賞も受賞した小柳ルミ子さん『瀬戸の花嫁』が最有力候補とされていたんですが、9月にリリースされたこのナンバーが大ヒット、注目を集めて大賞候補に急遽浮上。
2曲がデッドヒートを繰り広げて、最終的には大逆転で大賞受賞となったという、歴史的なナンバーです。
ご存知、『喝采』をお送りしました。