こんどのお正月は久しぶりに百人一首でも…

「首都圏で師走の初雪か?」なんていうニュースも飛び交った昨日から今朝にかけて。結局雪は降らなかったようですが、時あたかも二十四節気の「大雪」の終盤。まさに季節どおりの気候になるかも?なところでした。

「大雪」のつぎは「冬至」でありまして、これはもうすぐ、今週末にやってきます。
ということは、気がつけば今年ももうあと10日と少し。新しい年はもうすぐそこですねえ。

ところで、昔ながらのお正月の遊びのひとつに「百人一首」がありますよね。ということで、雪と百人一首とを無理やりつなげたトリビア、というものをひとつご紹介しいたします。

まず、百人一首のなかで、『雪』という言葉が含まれている歌は4首あります。
そのうち1首は花が風に舞い散るさまを雪に例えているものなので、実際の雪をうたっているのは3首。
さらにそのうち1首は春の雪を描いているので、冬の雪の情景を歌っているのは2首ということになります。

で、じつはこの2首のうちの片方が、「百人一首の中で一番長い上の句」なんです

長いって言っても、あしびきの山鳥の尾のしだり尾の、みたいに、長いものを歌ってるのではなく、文字どおり、文字数が多いんですね。

っていや、和歌なんだから上の句は五七五で決まってるじゃん、と思っちゃいますが、なんのなんの「字余り」ってものがあるんですよね。

百人一首には、上の句に字余りが二文字ある歌が一つだけあって、それがこの、雪を歌ったものなんです。

しかも。その歌は、今年の重大ニュースのひとつと言っていいでしょう、世界文化遺産に登録された「富士山」を歌っているんですよ。はい、もうおわかりですね。

田子の浦にうちいでて見れば白妙の

数えてみてください、この上の句、19文字ありまして、これが最も長いんですね。

そして下の句はご存知のとおり「富士の高嶺に雪は降りつつ」であります。

では、もう一つの雪の歌はなにか、春の雪の歌はなにか、花の雪の歌は?
気になる方、よかったら探してみてください(^^)b

…というのも意地悪なので(^_^;)
下の方に正解をば。

というわけで。
昔ながらのお正月の遊びのひとつ、と言いましたが、実際にはもうかなり廃れつつある正月の風物詩かもしれませんね。
このお正月は、久しぶりに百人一首、引っ張りだしてみようかな、なんて思っておりますですはい。

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【正解】
もう一つの冬の雪の歌=朝ぼらけ有明の月とみるまでに 吉野の里にふれる白雪
春の雪の歌=君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ
花を雪に見立てた歌=花さそふあらしの庭の雪ならで ふりゆくものは我が身なりけり
※ついでに…

一番長い下の句=今来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな

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