東日本大震災から3年を迎えるのを前に、浜松まちづくり公社、交通エコロジー・モビリティ財団、そして日本福祉のまちづくり学会の主催による『「防災まちづくりフォーラム」~災害情報とバリアフリーな移動技術について~』開催されます。
2月18日(火曜日)午後1時から5時まで、会場は浜松市中区・アクトシティ浜松コングレスセンターです。
ご存知のかたも多いと思いますが、東日本大震災では、東北地方のみならず首都圏でも、情報伝達や人々の移動において大きな混乱を招きました。
とくに、災害時の情報入手や避難等について弱い立場にある高齢者、障害者等は、避難経路や避難施設等の状況により移動や利用に支障がありました。
今後、南海トラフ巨大地震の発生が予想される中、高齢者や障害者を含めた多くの人々が、災害情報をどのように受信して、判断し、行動に移すことができるのか、またそれに際してバリアフリーをいかに達成できるか、などがたいへん大きな課題となっています。
そこで、災害に関して、浜松地域の高齢者や障害者はどのようにして情報を得ればいいのか、また、どのような手段で避難すればいいのかなどを探るフォーラムです。
当日は、
◎阪神淡路大震災の復興支援活動を契機に準備が始まり2011年に発足した日本福祉のまちづくり学会から東日本大震災時の障害者の困難に関する報告
◎交通におけるバリアフリー、つまり高齢者や障害者の公共交通機関における移動の円滑化を推進する交通エコロジー・モビリティ財団から障害者にとっての情報通信と移動に関する報告
あるいは
◎情報通信やバリアフリー、セーフティ機器、セキュリティ機器の専門業者、住友スリーエム、TOA、キクテック、NTTアドバンステクノロジによる先端技術の紹介
などが予定されています。(技術報告に関してはデモンストレーションが行われ、実際の技術を体感できます)
また、浜松市危機管理課や浜松市福祉協議会からは地元の取り組みが説明されます。
こうした報告をもとに、大震災の教訓を踏まえた防災・減災のまちづくりのありかたについて考えまるフォーラムです。
定員は100名、入場無料ですが、定員になり次第締め切りとなりますので事前申し込みが必要です。詳細は浜松まちづくり公社・イベント案内ページ(pdfのチラシもダウンロードできます)または電話053-457-2614まで。
これは本当に重要で、かつ、取り組むべき事柄がきわめて多岐にわたっている問題です。
たとえば、東日本大震災をうけて国土交通省が平成24年にまとめた「高齢者、障害者等の災害時・緊急時の避難におけるバリアフリー化方策について-災害時・緊急時に対応した避難経路等のバリアフリー化と情報提供のあり方に関する調査研究報告書」のなかに、高齢者、障害者等の配慮事項チェックリスト(案)という資料があるのですが、ざっとピックアップしただけでも、
◎平常時における準備〜避難先に関する情報やハザードマップなどが点字や音声などで配布されているか
◎発災時または発災のおそれが生じた時〜視覚、聴覚、触覚などさまざまな間隔を活用した、多様な手段による情報提供ができるか(文字、音声、点字、記号、筆談、手話、録音、光、振動など)
◎避難する経路について〜バリアフリー化されているか、わかりやすい案内表示はあるか
◎津波避難について〜歩行速度が遅い人や急勾配を登ることが困難な人がいても安全に避難できる配慮や工夫はあるか
◎避難する場所について〜避難所のバリアフリー化はされているか、大勢の人がいることで過ごしにくさを感じる高齢者や障害者への配慮はあるか、他の避難者が入手できている情報を入手できない/しにくいことがないよう、様々な手段による情報提供ができるか
などなど、など…。
これは本当にざっくりピックアップしただけで、一部にすぎないのですが、それでもこれだけあるんです。いかに重要でありかつ容易ではない問題か、わかりますね。
とはいえ、何かあってからでは遅いのですから、できることから取り組みを進めていっていただきたいですし、こうしたフォーラムも非常に大切だと思います。
関心をお持ちの方、上記リンク先などをぜひご覧ください!