年賀状、いかがですかもうお済みですか?
ぼくはまだぜんぜん…。まあ20日くらいまでになんとかすればいいや、なんて思っていると、結局年末ぎりぎり、なんていうのがいつものパターン(^_^;)なので、今年は例年より少しでも早めに、と思っています。
ところで、年賀状を投函するポストって、意識したこと、あります?
今はもうすっかり角型のポストが主流で、めったに見かけなくなったのが「丸型ポスト」。郵便ポストというものは、明治34年に東京・日本橋に設置されたのが始まりで、丸型のものは1960年代まで製造されていたんだそうです。
中でも、戦前に作られた、現役では最も古いタイプのものがまだ残っているところがあるんです。庇(ひさし)付で、「郵便」の二文字が「右から横書き」に書かれているこのタイプの丸型ひさし付きポスト、ご覧になったこと、ありますでしょうか。
この型で現役のものはたいへん珍しく、全国でも11本しか確認されていないんだそうですが、じつは、静岡県内に、全国で最も多い3本が見つかっているんです。
今朝の地域ニュースで、そのうちの1本、静岡市清水区八木間町のたばこ店の店先に立つ丸ポストを、「丸型ポスト写真家」の庄司巧さん(愛知県名古屋市)たちが修復した、という話題がありました。
そして、残りの2本は遠州地域にあるんです。
1本は、だるま市で知られる笠井観音(福来寺)の裏通り、笠井第2公会堂わきに。
そしてもう1本は、新東名高速道路・遠州森町パーキングエリア下り線の商業施設内に立っています。(このPAは、一般道からの出入口もある「ぶらっとパーク」です。また、このポスト脇には記念スタンプ台もあります)
ちなみに、笠井のものは今年の11月初旬に、森町PAのものは昨年暮れに修復されています(正確には、森町PAのはこのとき移転設置されたものです)。
清水にある丸ポストを修復した庄司さんは、12年前に名古屋市内のお寺の参道に残る丸ポストを見て以来、人間味のあるその佇まいに魅せられ、全国の丸型ポストを訪ね歩いて撮影をされている方。
同時に、多くの人に気持よく利用してもらいたいと、錆びたり汚れたりした丸型ポストの修復活動も進めているかたです。
その庄司さんが、こんなことをおっしゃっています。
「戦前のポストは、ほとんどが戦時中に金属として供出されたり、戦後に撤去されたりしている。戦火をくぐり抜けて残っているものはとてもラッキー。」
なるほど…!ですね。
来年が良い年でありますよう、こうした、時代をこえて残る幸運なポストから年賀状を送る、なんて、いいかもですよ!
(ちなみに、近所ではどこにあるだろう?とお思いの方、こちらの「日本全国丸ポスト探訪記」がすごいデータ量で参考になります!)
【後記】この記事からおよそ2週間後、書き終えた年賀状をじっさいに「笠井観音裏通り」のポストに投函してきました。詳しくはその記事「戦前からある丸型ポストに年賀状を投函してきました!」をご覧ください。